「仕事が終わってクタクタなのに、そこから勉強なんて無理だ……」
「せっかくの休日を資格勉強で潰したくない……」
ビルメンテナンス(ビルメン)の現場で働きながら、資格取得を目指す誰もが直面する壁です。
しかし、ビルメン業界でキャリアアップし、給料を上げ、より良い条件の現場へ行くためには、「資格」という武器が欠かせません。
私は働き始めて2年半で、ビルメン4点セット(危険物取扱者乙4、2種電気工事士、2級ボイラー技士、第3種冷凍機械責任者)に加え、消防設備士甲4、さらに超難関の電験三種(3科目合格)まで歩みを進めてきました。
この記事では、私が実践してきた「なるべく自分の時間を犠牲にせず」「働きながらでも挫折しない」ための具体的な戦略を解説します。
この記事を読み終えれば、以下のことがわかります。
1.合格を確実にする「数値目標」
2.挫折を防ぐスケジュール管理
3.勉強時間を確保する方法
そもそも「合格できる状態」とは何か?
多くの人が「なんとなく」勉強を始めますが、目標が曖昧だと挫折しやすくなります。
まずは「どうなれば受かるのか」というゴールを数値化しましょう。
合格最低ライン:過去問5年分を8割
一般的にビルメン資格の合格ラインは60点以上です。このラインを突破するための「最低条件」は、過去問5年分を解いて、常に8割以上の正答率を出せること。ここがスタートラインです。
確実な合格ライン:過去問10年分を9割
本番では過去問と全く同じ問題が出ることは稀です。ひねった問題が出た際、運任せにせず確実に合格を勝ち取るには、以下の基準を目指してください。
- 過去問の範囲: 直近10年分
- 正答率: 90%以上
- 理解度: 答えの丸暗記ではなく、なぜかを説明できるレベルであること
このレベルまで到達すれば、本番で多少ひねった問題が出ても動じずに合格できます。
社会人が陥りやすい「間違った勉強法」
学生時代の「真面目な勉強法」を社会人になっても続けていませんか?
使える時間が限られている私たちにとって、以下の方法は効率が悪く、挫折の引き金になります。
- テキストを最初から最後まで丁寧に読み込む: 読むだけで満足し、アウトプットが疎かになります。
- 綺麗なノートを作る: 書くことに集中してしまい、記憶に残っていません。マーカーを引くのも同様です。
- テキストを音読する: 社会人にはそんな場所も時間もありません。
- 単語帳(暗記カード)を自作する: カードを作る時間がもったいないです。その時間で問題を解きましょう。
- 聞き流し学習: 集中していない聞き流しは、BGMと同じで効果が薄いです。
社会人の勉強は「アウトプット(問題を解く)中心」に切り替える。これが鉄則です。
挫折しない!最短・最強の学習ステップ
私が実践している、最も効率的な学習フローを紹介します。目標期間は3カ月、1日の勉強時間は1〜2時間を想定しています。
ステップ①:テキスト1周(目安:5日間) ※省略可能
ここでは「理解」しようとしてはいけません。
- 目的: 全体のボリューム感と用語に慣れること。
- ルール: 素早く、止まらない。わからない用語は調べない。
- ポイント: 「へぇー、こんなことが書いてあるんだ」程度でOK。
私はいきなり過去問を解くのが抵抗あるタイプなので、テキストをざっと1周することにしています。
特に抵抗のない人はいきなり過去問に入っても構いません。
ステップ②:過去問1周目(目安:10日間)
いきなり解きます。当然解けませんが、それでいいのです。
- 目的: 出題傾向(敵の正体)を知ること。
- ルール: 基本的に問題を読んだらすぐ解説を見る。考えてもよいが最長30秒まで。
- ポイント: 何度も出てくる用語や問題を見つけたら、「あ、ここが重要なんだな」と心に留めるだけで十分です。1日1年分を目安に進めましょう。
ステップ③:テキスト2周目(目安:2週間)
一度過去問に触れた後だと、テキストの読みやすさが劇的に変わっています。
- 目的:テキストの内容を理解する。過去問を1周した後だと、「過去問で見た気がする」と何となくテキストの重要箇所がわかり、理解度が高まります。
- ルール: 一言一句丁寧に読む必要はありませんが、頭で整理しながら読み進めましょう。
- ポイント: わかりづらいところは、インターネットなどで調べても構いませんが、あまり深追いすることはやめましょう。
勉強が進むにつれて解決する場合が多いですし、そもそもそれは試験に合格するためには深すぎる知識な場合があります。
ステップ④:過去問2周目(目安:20日間)
ここが一番の踏ん張りどころ、学習のメインディッシュです。
- 目的: 自分の頭を使って解き、解説を深く理解する。
- ルール: 間違えても気にしない。解説を熟読し、わからない部分はテキストに戻って学習する。
- ポイント: 過去問1年分に2日かけてじっくり取り組みます。
ステップ⑤:過去問3周目・4周目(目安:20日間)
仕上げの段階です。
- 目的: 記憶の定着とスピードアップ。
- ルール: 3周目で間違えた問題にチェックを入れ、4周目でも同じ間違いをしていないか確認する。
- ポイント: 2回連続で間違える場所は、あなたの「完全な弱点」です。試験直前までそこを重点的に見返します。
無理のない学習計画の立て方
働きながらの勉強で最も重要なのは「持続可能性」です。
逆算思考で計画する
上記の学習ステップを参考に、1日あたり「何ページ進めるか」「何問解くか」を試験日から逆算して「1日のノルマ」を決めます。
ノルマが終わったら、自分を褒めてあとは好きな時間を過ごす。 このメリハリが継続のコツです。
頑張りすぎず、一定のペースで
働きながらの勉強時間は、長期戦になります。
1日4時間など長時間勉強することは素晴らしいことですが、反動で長く続かないことも多いものです。
1日平均1~2時間を目安に頑張りすぎないようにしましょう。
休日をあてにしない
「平日は忙しいから、土日にまとめて10時間やろう」という計画は、おすすめしません。
平日に頑張っている自分に、休日まで過酷なノルマを課すのは酷です。
平日も休日も変わらないノルマを設定し、平日は頑張る代わりに休日は好きな時間を過ごす。
メリハリをつけることが、勉強を続けるコツになります。
忙しい社会人のための「勉強時間」の確保術
多くの人は、「仕事で疲れて帰宅し、ご飯とお風呂を済ませ、眠い目をこすりながら机に向かう」のが勉強だと思いがちです。しかし、疲労がピークに達した夜に集中するのは至難の業。
私にとって、家での机学習は「最後の手段」です。
基本的には、家を出てから(ON)家に帰るまで(OFF)の間に勉強をすべて終わらせることを第一に置いています。
一見時間がなさそうに見えますが、私たちの日常には、膨大な「勉強時間」が眠っています。
以下は私の仕事時の勉強時間です。
- 会社についてから朝礼が始まるまで: 30分
- お昼の休憩時間: 45分
- トイレ: 10分
- 仕事中の待ち時間など: 30分
これだけで、合計1時間55分。
そのほかにもエレベーターに乗っているとき、レジで並んでいるとき、人との待ち合わせ時間のなど・・・
通勤時間がある方なら、さらに上乗せできるでしょう。
わざわざ家で時間を割かなくても、とにかく家に帰るまでに勉強を終わらせると意識し、仕事中の合間時間を勉強に使うだけで、立派な勉強時間が確保できるのです。
「ON」の時間はなるべく勉強に割き、「OFF(帰宅後)」はしっかり休む。
このメリハリこそが、働きながらでも挫折せずに長く続けられる最大の秘訣です。
いつでも勉強できる「環境」を作る
隙間時間を活用するには、あらかじめ準備をしておきましょう。
スマホで勉強ができる状態にしておくのがおすすめです。
- Kindle(電子書籍)の活用: 重いテキストを持ち運ぶのは億劫です。
スマホにKindleアプリを入れ、あらかじめテキスト・問題集を購入しておき、いつでもどこでも開けるようにします。 - 過去問サイトの活用: 「過去問ドットコム」などのサイトは非常に優秀です。スマホ1台あれば、電車のつり革に掴まりながらでも1問解けます。
kindleのテキスト・問題集は文字の大きさを変えることができない場合が多いので、小さな文字が見にくい人は不向きですが、過去問ドットコムであれば文字の大きさを変更できます。
メンタル管理と時間泥棒への対策
勉強時間を確保するということは、何かを「捨てる」ということです。
「受動的」な時間を捨てる
テレビ、SNS、TikTok、YouTubeのショート動画。これらを「なんとなく」眺めている時間は、脳への刺激は強いですが、何も生み出しません。
- NG: 流れてくる動画をダラダラ見る(受動的)。
- OK: 好きなドラマを見る、推しの動画をチェックする(能動的)。
自分の意思で選んだリフレッシュは大切にしてください。
しかし、アプリを開いたら気づけば1時間経っていた……という事態だけは避ける工夫が必要です。
まとめ:働きながら合格を目指すあなたへ
働きながらの勉強は、本当に大変なことです。
だからこそ、根性論ではなく「続けられる仕組み」を作ることが成否を分けます。
- 長期戦の構えでコツコツやる :一気にやろうとすると必ず燃え尽きます。
1日4時間の猛勉強より、「毎日1時間を欠かさないこと」。
無理のないノルマを淡々とこなす積み重ねが、一番の近道です。 - メリハリをつけて自分の時間を守る :「仕事中(ON)に勉強を終わらせ、家(OFF)ではしっかり休む」。
このメリハリがあるからこそ、挫折せずに続けられます。
隙間時間を賢く使い、自分の自由時間を死守してください。 - 完璧を求めすぎない :仕事をして、さらに勉強までしている自分をまずは褒めてあげてください。少しずつでも前進していれば大丈夫です。
資格はあなたの人生を自由にする武器になります。焦らず、コツコツと進んでいきましょう。
この記事が、同じ現場で頑張るあなたの参考に少しでもなればうれしいです。


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