「ビルメンって楽そうだし、休みも多そう。でも実際のところはどうなの?」
そんな疑問を抱いている方は多いでしょう。
結論から言えば、ビルメンの休みは「日数としての多さ」だけでなく、「自由を感じる時間の多さ」に最大の特徴があります。
今回は、私の実際の勤務スケジュール(年間休日約120日、宿直あり)を公開しながら、この特殊な働き方がもたらすメリット・デメリットを、包み隠さずお伝えします。
※注:現場(オフィス、病院、商業施設等)や会社によって条件は異なります。あくまで一例として参考にするようお願いいたします。
ビルメンの年間休日と1ヶ月の勤務表
まずは、多くの人が気になる「数字」の話から始めましょう。
年間休日は120日+α
私の現場では、年間休日が約120日設定されています。これに加えて、現在は法律で「年5日の有給休暇取得」が義務付けられているため、実質的には最低でも年間125日の休みがあります。
日本の平均的な年間休日が110日程度であることを考えると、数字の上でも「休みが多い部類」に入ると言えると思います。
さらにこれに加えて、ビルメン特有の「シフトの仕組み」により体感的な休みはさらに多くなります。
1ヶ月のシフト表を公開
ビルメンの働き方は「日勤」と「宿直(24時間勤務)」の組み合わせです。
1ヶ月の具体的なスケジュールを見てみましょう。
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
| 宿直 | 明け | 休み | 日勤 | 宿直 | 明け | |
| 休み | 日勤 | 宿直 | 明け | 休み | 日勤 | 休み |
| 日勤 | 休み | 日勤 | 宿直 | 明け | 休み | 日勤 |
| 休み | 日勤 | 日勤 | 休み | 休み | 宿直 | 明け |
| 休み | 日勤 | 宿直 | 明け |
- 日勤: 8:00〜17:00
- 宿直: 8:00〜翌8:00(仮眠・休憩あり)
- 明け: 宿直が終わる朝8時に解放
勤務の集計結果
- 日勤: 9日
- 宿直: 6日
- 明け: 6日
- 休み: 10日
- 総労働時間: 約168時間(+残業9時間程度)
ここで注目すべきは、「会社に行く回数」です。
一般的な土日休みの会社員は月に約20〜22回出勤しますが、私の場合は月に15回しか出勤していません。
月の半分近くは会社にいない計算になります。
これが「ビルメンは体感的な休みが多い」と感じる最大の理由です。
ビルメン特有の「宿直」という働き方
「24時間勤務なんて地獄じゃないか?」と思うかもしれませんが、慣れてしまうとこれほど効率的な働き方はありません。
宿直は「1日で2日分働く」
宿直は、1回の出勤で2日分の労働時間を消化します。
そのため、翌日は必ず「明け」という、仕事が終わって自由になる日がやってきます。
朝の8時に仕事が終われば、そこから先は自由時間です。
そのまま遊びに行くことも、平日の空いている時間に用事を済ませることもできます。
仮眠と体力の管理
もちろん、ずっと起きているわけではありません。
通常、深夜に6時間程度の仮眠時間が設けられています。
「深夜に緊急対応があったら?」という不安もあるでしょうが、平和な夜であれば、自宅で寝るのと変わらない……とまでは言いませんが、最低限は身体を休めることができます。
シフト制・宿直があることのメリット
この働き方を続けていて感じる「メリット」は、想像以上に精神的なゆとりを与えてくれます。
① 日曜日の憂鬱(サザエさん症候群)がない
土日休みの仕事だと、日曜日の夕方になると「あぁ、明日からまた5連勤か……」と絶望的な気分になりがちです。
しかし、ビルメンのシフト(特に私の現場)では、2〜3日働けば必ず「明け」か「休み」がやってきます。
常にゴールが近くに見えている状態なので、精神的な疲労が蓄積しにくいのです。
② 出勤日数が少なく、通勤ストレスが激減
会社に出勤する回数が、一般的な会社員の3分の2程度で済みます。
「会社に行く」という行為そのものがストレスの源泉である人にとって、この回数削減は人生の質を大きく向上させます。
③ 大型連休明けの絶望感がない
世間がGWや正月休みで浮かれている中、ビルメンは淡々とシフトをこなします。
「休みがなくてかわいそう」と思われるかもしれませんが、実は逆です。
大型連休という「最高に楽しい時間」がない代わりに、連休明けの「最高に辛い現実」もありません。
感情の起伏が小さく抑えられるため、メンタルが非常に安定します。
④ 平日の自由を謳歌できる
- 銀行・役所・病院: 休憩時間に行く必要も、休みを申請する必要もありません。
- お店が空いている: 人気のカフェ、行列のできるラーメン屋、話題の商業施設。平日の午前中なら待ち時間ゼロです。
- 旅行が安い: 平日出発の旅行は宿代も交通費も安く、観光地も空いています。
⑤ 既婚者や同棲者に嬉しい「一人の時間」
家族やパートナーと一緒に過ごすのは幸せですが、たまには一人でダラダラしたいもの。
平日に自分が「休み」で相手が「仕事」という状況が生まれるため、誰にも気を使わずにゲームをしたり、昼寝をしたりする贅沢な時間を確保できます。
知っておくべきデメリット
メリットの裏には、当然デメリットもあります。ここを理解せずに飛び込むと後悔することになります。
① 世間が休んでいる時に働かなければならない
正月、お盆、GW……。
世の中が連休で浮足立っているときも、ビルメンは淡々と出勤しなければなりません。
そこで感じる世間との「温度差」は、やはり否めないものがあります。
SNS、ニュースなどを見て、ふと「自分だけ別の時間軸にいるな」と寂しさを感じる瞬間もあるでしょう。
世間がイベントで盛り上がっていても、自分にとっては日常の「出勤日」の一つ。
季節の行事に対する感度はどうしても薄れがちになります。
② 友人や家族とのスケジュール調整
友人の多くが土日休みの場合、遊びの予定を立てるのは一苦労です。
「とりあえず明日飲みに行こうぜ」という突発的な誘いに乗ることは難しく、数週間前からシフトを確認して調整する必要があります。
③ 自律神経と睡眠への影響
仮眠があるとはいえ、宿直は不規則な生活です。
「明け」の日に帰宅して爆睡してしまい、夜に眠れなくなって昼夜逆転……というのはビルメンあるあるです。
自分で意識的に生活リズムをコントロールする自己管理能力が求められます。
④ 急な体調不良で休みづらい
ビルメンの現場は、最低限の人数(ギリギリの回し)で組まれていることが多いです。
そのため、一人の欠員がシフトに与える影響は決して小さくありません。
誰かが休めば、非番の誰かが急遽出勤してカバーすることになります。
「お互い様」ではありますが、急な体調不良などで穴を開ける際の申し訳なさや、代わりの人を探す手間を考えると、どうしても気が重くなってしまいます。
ただし、そもそも余裕のない現場なことに問題があるので、体調を崩しているのに無理して出勤する必要はありません。
結局、ビルメンの休みは「多い」のか?
総務省などの統計的な「年間休日数」だけを見れば、ビルメンは「標準より少し多い」程度かもしれません。
しかし、「体感としての休み」は圧倒的に多いというのが、私の実感です。
- 朝8時に帰宅し、ビールを飲んで寝る。
- 昼過ぎに起きて、空いているジムで汗を流す。
- 平日の昼間にスーパーで買い物をして、夕飯をゆっくり作る。
こうした「世間が働いている時間に、自分は自由である」という感覚が、日々の満足度を高めてくれます。
まとめ:ビルメンという生き方
ビルメンの働き方は、万人に勧められるものではありません。
「カレンダー通りに休みたい」「みんなと同じ時に遊びたい」という人には、間違いなく苦痛でしょう。
しかし、
- 「会社に行く回数を1回でも減らしたい」
- 「人混みが大嫌い」
- 「一人の時間を何よりも大切にしたい」
- 「メンタルを安定させて長く働きたい」
そう考える人にとって、ビルメンの「宿直+シフト制」というスタイルは、現代における一つの正解と言えるかもしれません。
もしあなたが今の仕事で「月曜日の朝が来るのが怖い」と感じているなら、一度ビルメンの勤務表を眺めて、自分の人生に当てはめてみてください。
そこには、思っている以上に自由な時間が広がっているはずです。


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