危険物乙4は簡単か?試験の難易度と受かるための勉強方法を徹底解説

資格取得

「危険物乙4なんて、2週間あれば余裕でしょ」

「10日間の詰め込みで受かったよ」

ネットやSNSでは、このような威勢の良い声が溢れています。
しかし、これから勉強を始めるあなたは、その言葉を鵜呑みにしてはいけません。

結論から言うと、乙4は
「正しい準備をすれば確実に受かるが、油断すると普通に落ちます。」

この記事では、乙4試験で満点を獲得した私が、巷に溢れる「短期合格論」の罠を解き明かします。

そしてその後の資格試験にも活きる「一生モノの勉強習慣」を身につけながら合格する方法を徹底解説します。


危険物乙4試験の概要:敵を知ることから始めよう

まずは、試験の全体像を把握しましょう。乙4は、多くの人が受験するからこそ、その仕組みを正確に理解しておくことが合格への第一歩です。

危険物乙4(乙種第4類)とは?

消防法で定められた「危険物」のうち、第4類(ガソリン、灯油、軽油、重油などの引火性液体)を取り扱うための国家資格です。

ガソリンスタンドのスタッフから、化学工場のオペレーター、ビルの管理責任者まで、非常に幅広い職種で求められる「コスパ最強」の資格です。

試験科目と内容

試験は以下の3科目で構成されています。

  1. 危険物に関する法令(15問)
    • 消防法の基礎、製造所の基準、許可手続き、保安講習など。
  2. 基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問)
    • 燃焼の仕組み、静電気、状態変化、化学反応式、pHなど。
  3. 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(10問)
    • 第4類危険物の共通点と、個別の物質(ガソリン、灯油等)の特徴。

合格基準と「足切り」の恐怖

ここが最も重要なポイントです。

すべての科目で「60%以上」正解しなければなりません。

  • 法令:9問以上 / 15問
  • 物化:6問以上 / 10問
  • 性消:6問以上 / 10問

どれか一つでも6割未満(足切り)になれば、他が満点でも不合格になります。
特に文系の方は「物理・化学」で、理系の方は「法令」で足切りに遭うケースが非常に多いです。

試験日程と合格率

  • 日程: 各都道府県の消防試験研究センターが実施。東京ではほぼ毎週、地方でも数ヶ月に一度実施されており、チャンスは多いです。
  • 合格率: 例年30%〜40%前後3人に2人は落ちる試験であることを忘れてはいけません。

「短期合格」の言葉に惑わされるな!2ヶ月プランを勧める理由

ネット上で「2週間で受かった」と豪語している人々には、共通点があります

  • もともと化学の知識がある(理系出身など)
  • 1日に長時間勉強できる余裕がある(学生や離職中の方など)

仕事や家事で忙しい社会人がこれを真似すると、試験直前に「思ったより覚えることが多い!」とパニックになり、十分な準備ができないまま本番を迎え、結局不合格になって受験料(5,300円)と時間を無駄にするリスクが極めて高まります。

私はあえて、「2ヶ月間、こつこつ勉強すること」を推奨します。

理由①:隙間時間の活用で、プライベートを犠牲にしない

1日平均1時間程度の勉強を2ヶ月続けるスタイルなら、隙間時間で十分に可能ため、無理に趣味や睡眠を削る必要はありません

理由②:一生モノの「勉強習慣」が手に入る

私はビルメン4点セットや消防設備士も取得していますが、これらはすべて「乙4」で培った勉強習慣のおかげで一発合格できました。
これからさまざまな資格を目指す人にとって、乙4は「継続の練習台」として最適です。


✍️ 学科試験:合格への最短ルートは「過去問中心」

危険物乙四の試験はそのほとんどが過去問の焼き直し、あるいは過去問で問われた論点の応用で構成されています。

したがって、学科試験の効率的な勉強法は、過去問中心の学習に尽きます。

目指すべき目標は、過去10年分を9割以上(できればほぼ満点)の正答率で解けるようになることです。

この目標を達成するための具体的な4つのステップを紹介します。

ステップ1:テキストをザーッと一読する(スピード重視:1週間以内)

まず最初にすることは、使用するテキストをとにかくスピード重視で一読することです。

🚀 スピード重視の読み方

  • 期間の目安: 1週間以内で読み終えることを目標とします。
  • 目的: 全体の出題範囲や雰囲気をざっくりと把握すること。完璧に理解することではありません。
  • 重要な注意事項:
    • 分からないことがあっても、絶対に立ち止まったり、調べたりしないこと!
    • 「ふーん、こんな感じなんだ」という程度で、とにかくページをめくり続けます。
    • 多くの疑問は、後の学習(過去問演習や2周目)で自然と解消されていくため、ここで時間を浪費するのは非効率です。

📚 おすすめテキスト:『工学教科書 炎の乙種第4類危険物取扱者 テキスト&問題集』

この最初のステップで使用するテキストとして、特におすすめしたいのが
工学教科書 炎の乙種第4類危険物取扱者 テキスト&問題集です。

私はビルメン4点セット+消防設備士甲種4類をすでに取得済ですが、そのすべてでこの炎シリーズのテキストを使用し、全て一発合格しています。

特徴詳細合格へのメリット
図・イラストが豊富難しい電気の仕組みが視覚的にわかりやすい。専門用語への抵抗感を減らし、初学者でもスムーズに理解できる。
重要部分のポイント化各テーマごとに、覚えるべきことが簡潔にまとまっている。重要な論点とそうでない論点の区別がつきやすい。
学習範囲の明確化「細かすぎて不要なところは、仕組みまでは理解する必要はない」といった記載がある。合格に必要な知識に絞った、無駄のない学習が可能。
アプリ登録すると、無料でスマホで各章の演習問題(一問一答形式)を解ける。通勤時間や休憩時間など、隙間時間を有効に活用できる。

このテキストで全体の骨子を掴んだら、すぐに次のステップへ進みます。

ステップ2:【実践】過去問10年分を1周する(究極のスピード重視)

テキストを一読したら、すぐに過去問に取り掛かります。過去問の1周目もステップ1と同様、「究極のスピード重視」で進めます。

🏃‍♂️ 過去問1周目の目的

  • この段階では、全く解けなくて大丈夫です。そもそも問題を「解く」必要もありません。
  • 「どんなことが問われるのか」「出題にはどんな傾向があるのか」を知ることが最大の目的です。
  • テキストでは重要なことも、10年に1度しか問われないことも、同じように記載されています。この過去問演習を通して、出題の「強弱」を身につけます。何度も出てくる、つまり最重要論点はどこなのかを体感してください。

過去問の進め方

  1. 問題を見る。
  2. すぐさま解説を読んで、正答と理由を確認する。(問題を解く時間そのものをスキップします)
  3. 解説を読んで分からないことがあっても、深追いはせず、どんどん次の問題に進む。

このステップで、今後の学習の方向性、つまり「自分が何を重点的に学ぶ必要があるか」が明確になります。

おすすめの過去問ツール

  • 過去問ドットコム:無料で利用でき、どこでもスマホでさくさく問題が解けるので、隙間時間の有効活用に最適です。私は過去問ドットコムのみで合格することができました。
    ただし、本番の試験は過去問ドットコムの問題よりやや難しかった印象があります(過去問ではなく予想問題なため)。
    また、解説が不十分なこともあるので、不明点は必ずテキストで補完しましょう。
  • 市販の過去問集: 解説の充実度を求めるなら、紙の問題集を一冊用意しても全く問題ありません。

ステップ3:【理解】もう一度テキストを1周する(理解重視)

過去問10年分を終え、出題傾向を掴んだ状態で、再度テキストを読み直します。

🧠 テキスト2周目の進め方

  • 理解度を上げる: 過去問で「こういう風に問われるんだ」と知っているため、1周目よりも遥かに内容が頭に入ってきます。
    特に過去問で何度も出てきた、あるいは分からなかった分野を重点的に読み込みます。
  • 調べてもOK: わからないことはネットなどを使って調べて理解を深めても構いません。
  • 深追いは禁物!: ただし、調べても理解できないこと、テキストを読んでも少し調べてみたがよくわからないことは、そもそも合格にあたって不要な知識(深すぎる知識)である場合がほとんどです。
    深く追求しすぎず、「そういうものだ」と割り切って次に進む勇気も必要です。

ステップ4:【定着】過去問を最低3周する(9割以上が目標!)

いよいよ最終ステップです。ステップ2とステップ3で得た知識を、過去問演習で徹底的に定着させます。

🎯 過去問演習の進め方

  • 8割以上でも合格圏内には入ると思いますが、実際の試験ではこれまで過去問で問われなかった問題が1・2問出てくる可能性と、緊張でパニックになる可能性が考えられます。
    目標は、過去10年分を9割以上(できればほぼ満点)の正答率で解けるようになることです。多くの人は最低3周は繰り返す必要があるでしょう。3周しても9割に届かなかった場合は、時間の許す限り問題を解き続けましょう。
  • テキストを辞書代わりに使う: 間違えた問題、少しでも不安な問題は、すぐにテキストや解説に戻り、知識を確認します。
    この作業を繰り返すことで、曖昧だった知識が確かなものになります。
  • 選択肢全てを検討する: 4択の問題であれば、「なぜこの選択肢は間違いなのか」まで説明できるようにすると、知識がより定着します。

この反復練習こそが、学科試験合格の最大の鍵です。「飽きるほど過去問を解く」ことが、本番での確実な得点につながります。


勉強が苦手な人への救世主:動画学習「スタディング」

「テキストを開くと5分で眠くなる」「活字が頭に入らない」という方もいるでしょう。
実際に私の会社にも、本での学習がどうしても苦手な人がいました。

そんな方には、PC・スマホ・タブレットで講義を聴ける[STUDYing(スタディング)]が最適です。

スタディングの圧倒的なメリット

スタディングのメリット内容の詳細独学(テキスト)との違い
プロの講義動画物理・化学の抽象概念をアニメーションで解説。文字から映像になることで、記憶の定着率が劇的に上がる。
隙間時間の極大化1講義が短いため、通勤や休憩時間をすべて勉強に変えられる。「机に向かう」ハードルをなくし、生活の中に勉強を組み込める。
AI実力スコアAIが現在の実力を予測。合格ラインまであと何点か可視化。自分の立ち位置が客観的にわかり、試験直前のパニックを防げる。
自動反復システム間違えた問題を最適なタイミングで再出題してくれる。「何を復習すべきか」を悩む時間がゼロになり、効率が最大化する。

受講料は約6,000円弱。テキスト代+αの投資で「挫折しない環境」が買えると考えれば、非常に賢い選択です。



まとめ:目標は高く、歩みは着実に

乙4は、一度合格してしまえば一生有効な、ビルメン・ガソリンスタンド・工場など多方面で活躍できる強力な武器です。

短期合格の誘惑に負けず、
2ヶ月かけて着実な「勉強習慣」を身につけてください。
その習慣こそが、次なる資格(2種電工やボイラー等)を突破する最大の資産になります。

さあ、今日から早速、合格への第一歩を踏み出しましょう!

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