ビルメンはやめとけは本当か?転職で後悔しないため、現役ビルメンが伝える「ここは覚悟した方がいい」5つの現実

仕事内容

「ビルメンはやめとけ」という声に耳を傾けるべき理由

ビルメンテナンス(ビルメン)の仕事は、「楽そう」「資格を取れば安定」といったイメージが先行しがちです。

実際に、ビルメンのメリットは多数あり、私自身ビルメンという仕事に出会えたことで、ようやく心穏やかな生活を送ることがでるようになりました。

しかし、インターネットで「ビルメン やめとけ」「ビルメン 後悔」といったネガティブなキーワードが検索されるのには、それなりの理由があります。
ビルメンにはたくさんのメリットがある一方で、他の仕事にはないデメリットであったり、ある人にとってはメリットであってもあなたにとってはストレスの原因になることもあります。

本記事では、転職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、現役ビルメンが実際に直面する厳しい現実と、あなたが覚悟すべき4つのポイントを解説します。

この仕事の光と影の両方を知ったうえで、あなたの転職活動の判断材料にしてください。


現実①:年収が低い

ビルメンへの転職を考える人がまず直面するのが、給与水準が比較的低いという現実です。
特に未経験で入社した場合、手取りで満足のいく金額を得るまでには時間と努力が必要です。

なぜ給料が上がりにくいのか?

この年収の低さには、業務の特性上、構造的な問題があります。

  1. ビルメンテナンス業の位置づけ
    • ビルメンの仕事は、建物の「保守・管理」です。これは、営業のように「商品やサービスを売って売上を増やす」のではなく、「コストをかけて現状を維持する」という役割を担います。
    • 基本的に最初から「この建物は年間〇〇円で保守をお願いします」という契約に基づいていることがため、個々の作業員がどれだけ熱心に働いても、会社の売上総額は基本的に変わりません。
  2. 個人の頑張りが給与に直結しにくい
    • 通常の企業であれば、営業努力や生産性の向上によって利益が増え、その分が賞与や昇給として還元されこともあるでしょう。
      しかし、ビルメンは決められた契約内で業務をこなすため、「頑張れば頑張るほど給料が上がる」という仕組みにはなりにくいのです。
    • そのため、「バリバリ働いて若いうちに稼ぎたい」「自分の力で成り上がっていきたい」という上昇志向の強い人にとっては、努力が報われにくいと感じる場面が多くなります。
ビル天
ビル天

逆に考えれば、ノルマだったり売り上げだったりのことは考えなくていいから、そういった競争に疲れた人にはおすすめだよ!

【給料を上げるための現実的な道筋】

ビルメンとして高収入を目指すには、難関資格をとって会社にとって重要な人材となるか、系列系の大手企業へ就職することが必要になります。

  • 難関資格の取得: 電圧が5万ボルト未満の事業用電気工作物を扱える電験三種(第三種電気主任技術者)や、エネルギー管理士などの独占業務資格を取得すれば、資格手当や、より高待遇の会社への転職が容易になります。
  • 「系列系」大手企業への転職: 鉄道系、電力系、ゼネコン系などの「系列系」と呼ばれる大手企業は、親会社の経営基盤が安定しているため、独立系企業よりも高い給与水準が期待できます。

現実②:雑務・業務範囲の曖昧さと「下に見られがち」な立場

ビルメンの仕事は、電気・空調・給排水・消防設備などの専門知識を駆使するプロフェッショナルな側面がある一方で、入ってみると「こんなこともするの?」と驚くような雑務が非常に多い現実があります。

契約の「隙間」を埋める雑務

ごく一般的な現場で任される雑務の例としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 建物の敷地内の草むしり、落ち葉掃除
  • テナントからの要望による害虫の駆除
  • ホワイトボードを壁に取り付け etc.
ビル天
ビル天

ビル天は蛇がいるから外に出してくれ子猫の鳴き声が聞こえますって言われたことなんかもあったよ!
とりあえず私たちビルメンにいえば何とかしてくれると思って連絡してくる人が多いこと多いこと・・・

業務範囲の線引きの難しさ

  • テナント・オーナーは「お客様」: 契約上、本来は別の専門業者に依頼すべき業務であっても、テナント(建物の利用者)やオーナー(建物の所有者)は、私たちビルメンを「建物の何でも屋」と見なしがちです。
  • 契約打ち切りのリスク: 業務範囲外だと断り続けると、「あそこのビルメン会社は融通が利かない」と評価され、契約を打ち切られるリスクがあります。
    そのため、現場の管理者としては、グレーゾーンな要求でも「お客様の要望だから」と受け入れざるを得ないことが多く、結果的に業務範囲が曖昧になっていく傾向があります。

存在を軽視されがちな立場

ビルメンは、建物を正常に機能させるために欠かせない、縁の下の力持ちです。
しかし、表立って感謝される機会は少なく、時にテナントから「作業員」として低く見られがちな立場に置かれます。

  • 「いつもいる人」として認識され、挨拶をしても返されなかったり、指示が上から目線であったりする場面も珍しくありません。
  • 精神的な負担を軽減するためには、「建物の安全を守る」という自分の仕事の意義をしっかりと認識し、他人の評価に一喜一憂しない割り切りが必要です。

現実③:不規則な勤務体制による健康リスク

ビルメンの仕事は「楽」というイメージがありますが、勤務形態の不規則さが人によっては「つらい」場合があるので注意が必要です。

24時間監視体制の義務

  • 大型のオフィスビルや商業施設、病院など、24時間365日稼働している建物では、当然ながら夜間も設備を監視し、緊急時に対応できる体制が求められます。これ当直業務(泊まり勤務)が発生する根本的な理由です。
  • 当直は「日勤→当直(泊まり)→明け休み→休み」といったサイクルで行われることが多く、労働時間の圧縮と人件費削減の目的から、この形態が採用されています。

最もつらい「二交替制」のサイクル

夜勤や当直があること自体よりも、「日勤と夜勤(当直)を交互に繰り返す」サイクルが、肉体的・精神的な負担が大きくなります。

サイクル特徴と負担
日勤昼間に業務を行い、夜間に就寝する標準的なリズム。
当直(夜勤)朝方から翌朝or夕方〜翌朝まで勤務する。
仮眠時間はあるものの熟睡しづらい。
明け休み勤務終了後、午前中に帰宅する。実質的には夜まで休息となるが、疲れが残る。
公休やっと訪れる完全な休み。

このサイクルでは、昼夜の過ごし方が変わりやすため、体内時計が崩れやすいです。

「夜勤は慣れる」と言う人もいますが、全員が慣れるわけではなく、特に年齢を重ねるにつれてこの負担は増大することを覚悟しておく必要があります。

ビル天
ビル天

これは本当に人によるとしかいいようがないよ!
夜は何もなければほとんど自由時間と言えるし、しっかり睡眠さえとれば明けの日も遊びに出かけたり、好きなことができるからね!
ビル天の周りにも当直が嫌という人はあまりいないよ!


現実④:ルーティンワークの多さからくる「やりがい」の低さ

ビルメンの保守管理の仕事は、建物を安定稼働させることが最優先事項です。
この特性上、業務の多くが「ルーティンワーク」となります。

業務の半分は「点検と記録」

  • 日々の業務は、各設備の巡回点検と、その結果を記録する帳票作成が主な内容です。
    電気室、機械室、空調室などを回り、メーターの数値、異音、異臭がないかを確認し、チェックシートに記入していきます。
  • 月例点検や年次点検といった定期メンテナンスや、専門業者による点検に立ち会うことがありますが、これらもスケジュールに組み込まれたルーティンといえます。
  • 依頼業務や突発的なトラブル対応も発生しますが、全体の半分ほどはルーティンワークが占めます。

「攻める」姿勢が報われにくい環境

  • 前述の通り、ビルメンの仕事は「ゼロからイチを生み出す」性質のものではありません。
    自分の提案によって建物の価値を大きく高めたり、会社の売上を劇的に伸ばしたりといった「攻め」の姿勢が、評価や給料に直結しづらい環境です。
  • 「ガシガシ成果を上げて、若くして高収入を得たい」「常に新しい課題に挑戦したい」という強い自己実現欲求を持つ人にとっては、刺激が少なく、仕事にやりがいを感じづらい能性があります。

逆に言えば、「同じ作業をすることが苦にならない」「一つ一つ丁寧にこなしていくことが得意」という人には、この単調さ、安全第一が大きなメリットになります。

ビル天
ビル天

ビル天は決められたことをきっちりとこなすのは得意だから、ルーティンワークの仕事が多いビルメンがあっていたのかな!


まとめ:ビルメン転職で「後悔」しないための心構え

「ビルメンはやめとけ」という声は、イメージと実際の現場のギャップに苦しんだ人たちの「後悔の声」であると言えます。

しかし、これらのデメリットを理解し、割り切って受け入れられる人にとっては、ビルメンは非常に良い仕事です。

ビルメンは、「高収入とワークライフバランス」を天秤にかけたときに、ワークライフバランスを選んだ人がたどり着く仕事といえます。

「やめとけ」と言われる現実を理解したうえで、「自分ならこのデメリットを受け入れられる」「むしろ自分にとってはメリットである」と判断できるのであれば、きっと後悔のないビルメンライフを送ることができるでしょう。

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